× close

お問い合せ

かもめの本棚に関するお問い合せは、下記メールアドレスで受けつけております。
kamome@tokaiedu.co.jp

かもめの本棚 online
トップページ かもめの本棚とは コンテンツ一覧 新刊・既刊案内 お問い合せ
フランスの田舎暮らし12ヵ月

木蓮
5月 カマルグの塩

カマルグの塩に、トウガラシやハーブをブレンド



 フランスで有名な三大塩の産地といえば、まずは日本でもたいへん人気があるペイ・ド・ラ・ロワール地方のゲランド、次に大西洋に面したヌーヴェル=アキテーヌ地方にある港湾都市ラ・ロシェルの西方に浮かぶ、レ島(イル・ド・レ)、そしてもう一つが、南仏アルルからさらに南下した湿原地帯であるカマルグです。

濃いピンク色に染まる塩田

干潟ではフラミンゴがエサをついばむ

 わが家では夕食後、毎日のように食べるフロマージュ。塩は、このフロマージュ作りに欠かせないものの一つです。
 仕事でときどきフロマージュ農家を訪ねると、「La Baleine(ラ・バレーヌ)」と書かれた大きな塩の袋を見かけます。この塩の産地が、カマルグです。

 ここの塩田は、なんとピンク色! その正体は、アルテミア・サリーナあるいはブラインシュリンプと呼ばれる塩水湖に住む小さなエビやカニの仲間です。
 カマルグの西に位置する町エーグ=モルト(Aigues-Mortes)の近辺では、塩田に野生のフラミンゴが訪れ、エサをついばみます。

カマルグの塩のパッケージ

自家製ハーブ塩をつくる

 ちなみに、産まれたときには白いフラミンゴの赤ちゃんが、成長するにつれピンク色になっていくのは、β-カロテンなどの天然色素を含むアルテミア・サリーナやスピルリナ(藻類)を摂取するからだといわれています。ですから、このようなエサをとれない動物園のフラミンゴには、羽をピンク色に保つために色素を補ったエサを与えているのだそうです。

 そんな神秘的な塩田からとれたカマルグの塩。塩湖はピンク色だというのに、乾燥すると真っ白!! わが家でも、毎日愛用しています。
 塩を自宅で採れたローリエやタイムなどと一緒に細かくすりつぶし、魚や肉にかけると、風味豊かな料理に大変身!
 普段から食事に使っている塩が、雄大な自然の中で作られたものだと思うと自然の恵みに感謝したくなりますね。


【今回の“とっておき”は……】
フルール・ド・セル

塩がところどころピンク色に見えるのは、トウガラシを混ぜているため

 塩の中でもフルール・ド・セル(fleur de sel)として売られているものは、質のよい大粒の塩。マレ・サラン (marais salants) と呼ばれる塩田に海水を引き込み、風と天日によって乾かされた後、表面に浮いた結晶のみを採取したもので、世界中の料理人に人気があります。
 粒は1mm以上の大きさがあるため、わが家では食卓で各自がミルで挽きながら肉、魚、サラダなどにかけ、自分好みの味付けをします。また、塩を細かく砕いたあと、レモンの皮やチャイブ、ニンニクなどを細かく粉砕して混ぜ込み、その日に食べる分だけハーブ塩を作ることも。ゆでたまごやジャガイモ、野菜などをシンプルな味付けで食べたいときは、もっぱらハーブ塩を使うのがわが家流です。


(写真提供:木蓮)

★木蓮さんのブログ【フランス小さな村を旅してみよう!】
http://ameblo.jp/petit-village-france/

※WEB連載原稿に加筆してまとめた単行本『フランスの花の村を訪ねる』が(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)絶賛発売中です。
WEB連載「フランス 花の村をめぐるたび」はこちらをご覧ください。
WEB連載「フランスの花の村を訪ねる」はこちらをご覧ください。
ページの先頭へもどる
【もくれん】
フランスの「おへそ」にあたるオーヴェルニュ地方の人口200人に満たない小さな村に在住する日本人女性。フランス人の夫との結婚を機に渡仏。いきなり2人のフランス人娘の母親になり悪戦苦闘だったが、生来の自由気ままな性格と、さまざまな地域に接しているオーヴェルニュの地の利を生かし、名もなき小さな村を訪ねる旅にどっぷりはまる。「パリだけではないフランスの美しさを伝えたい」と、「フランスの小さな村宣伝大使」を自負し、訪ねた村々をブログで紹介している。花にあふれる美しい村の魅力を伝えるブログは、日本でも多くのファンがいる。
新刊案内