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フランスの田舎暮らし12ヵ月
写真と文
木蓮
1月 お正月の食卓
 白いホウロウのピッチャーに赤紫色のリラ、部屋中に広がる庭でつんだスミレの甘い香り、そして食卓を彩るとりたての果実や野菜、手作りのジャム……。フランスの真ん中・オーヴェルニュに住む木蓮さんの田舎暮らしは、豊かな大地の恵みにあふれています。木蓮さんの手にかかると、それらがたちまちフォトジェニックな表情を見せてくれることは、著書『フランスの花の村を訪ねる』でご存じの方も多いでしょう。あんなふうに日々の暮らしを楽しみたい――読者の皆さんのそうした声に応えて、毎月1回、旬の花や植物、食材を取り入れた木蓮さんのテーブルセッティングやインテリアコーディネートを紹介する新連載がスタート! 初回(1月)は特別に(上)(下)の2回にわたってお届けします。きっと、あなたの毎日を“ちょっと”すてきにするヒントが見つかりますよ。


 Bonne année !!
 皆さま、明けましておめでとうございます。

 普段は旅の話を書くことが多いのですが、『フランスの花の村を訪ねる』を読んでくださった皆さまから、「もっとフランスの田舎暮らしを知りたい!」というお声をいただき、私が暮らすフランス・オーヴェルニュ地方での田舎暮らしについてコラムを書かせていただくことになりました。
 これから1年間、私と一緒にフランスの小さな村での暮らしぶりを楽しんでくださいね!

 今年のお正月は、フランスで手に入る食材を使ってお節料理にも挑戦。昨年、日本に帰った際に母から重箱を譲り受けたので、それを使おうと張り切ったのですが……煮物に使う材料が揃わず、サトイモの代わりにキクイモ、椎茸のかわりにマッシュルーム、柚子のかわりにグレープフルーツと、かなり邪道になってしまいました。予想外に難しかったのが、重箱にきれいに詰めること。それでも、これほど真面目にお節料理を作ったのはフランスに来てからは初めてで、夫も喜んでくれました。

フランスの食材でつくったおせち料理の数々
 
 1月7日には七草粥ならぬ、七種の野菜を使ったお粥を作ってみました。日本で使う七草を揃えることは難しく、朝霜で野草も手に入らなかったので、キクイモ、セロリ、ポワロ―、マッシュルーム、生姜、青梗菜、そしてチョロギと、家の中にあった野菜を七種、入れました。
 お餅を使った雑煮は食べるのに悪戦苦闘な夫ですが、日本米は大好き。このお粥がいたく気に入ったようで……毎日食べたいとうるさいのに困っています。(つづく)

             【今回の“とっておき”は……】
              クローヌ デュ ジャポン(チョロギ)
 一見、イモムシみたいに見えるその正体は、チョロギ。

日本では赤く染められて黒豆に添えられるなど、お節の飾りに欠かせない食材のひとつです。チョロギの「フランス名は「クローヌ デュ ジャポン(Crosne du Japon)」。日本の野菜として知られています。シソ科の多年草の植物で、食べるのは根っこにできる塊茎部分です。


★木蓮さんのブログ【フランス小さな村を旅してみよう!】
http://ameblo.jp/petit-village-france/

※WEB連載原稿に加筆してまとめた『フランスの花の村を訪ねる』が(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)絶賛発売中です。
WEB連載「フランス 花の村をめぐるたび」はこちらをご覧ください。
WEB連載「フランスの花の村を訪ねる」はこちらをご覧ください。
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【もくれん】
神戸出身。フランスの「おへそ」にあたるオーヴェルニュの人口200人に満たない小さな村に在住する日本人女性。フランス人の夫との結婚を機に渡仏。さまざまな地域に接しているオーヴェルニュの地の利を生かし、名もなき小さな村を訪ねる旅にどっぷりはまる。フランスの小さな村の美しさに魅了され、「パリだけではないフランスの美しさを伝えたい」と、訪ねた村々をブログで紹介。みずみずしい写真と住んでいる人間ならではの視点で人気を呼んでいる。著書に『フランスの小さな村を旅してみよう』『フランスの花の村を訪ねる』(東海教育研究所)。
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