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美しいくらし
フランスの花の村こぼれ話 写真と文
木蓮
最終回 虹のふもとへ


 皆さんは、「虹のふもと」を見たことがありますか?

 日本に住んでいたころ、私も虹を見ることなんて1年に1回あったかどうか。それがオーヴェルニュに住むようになり、二重の虹を見るのは日常茶飯事になりました。
 ちなみに、1次の虹(主虹)と、その外側に見える2次の虹(副虹)では、色の順番が逆になります。それも、フランスで二重の虹を見て初めて知ったこと。
 主虹は赤がいちばん外側なのに、副虹は赤がいちばん内側になっているのをとても不思議に思い、慌ててネットで調べたのです。

 そして、何よりも私が驚いたのは、虹のふもとが見えること。
 そう、それだけ大地が広く、何もないってことなんです。もちろん、虹のふもとにたどり着くことなんてことはありませんが、大地から空に伸びる虹のふもとを見たときは、感激しました。

 虹は、ときに雲ににじんで幻想的に空を彩ります。虹の内側にもうひとつ繰り返すように虹が見える「過剰虹」という現象もよく見かけます。
 今まで見た中で最も印象的だったのは、朝、起きたときに見た虹。まだ空が明けきらず、オレンジ、ピンク、青が混ざり、そこに現れた虹は下の部分だけ幻想的に輝いていました。

 皆さんも、虹が見えたら少し手を止めて空を見上げてみてください。
 そこにはきっと、自然がプレゼントしてくれた、とっておきの景色が見えることでしょう。

――木蓮さんの著書『フランスの花の村を訪ねる』では紹介しきれなかった村の素顔、いかがでしたか? 最後に虹を見上げたのは、いつのことだったかな……そんなふうに思ったあなた。ぜひ『フランスの花の村を訪ねる』を読んでくださいね。きっと心に刻まれる風景が見つかるはずです。

(写真提供:木蓮)

★木蓮さんのブログ【フランス小さな村を旅してみよう!】
http://ameblo.jp/petit-village-france/

※WEB連載原稿に加筆してまとめた単行本『フランスの花の村を訪ねる』が(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)が絶賛発売中です。
WEB連載「フランス 花の村をめぐるたび」はこちらをご覧ください。
WEB連載「フランスの花の村を訪ねる」はこちらをご覧ください。
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【もくれん】
神戸出身。フランスの「おへそ」にあたるオーヴェルニュの人口200人に満たない小さな村に在住する日本人女性。フランス人の夫との結婚を機に渡仏。さまざまな地域に接しているオーヴェルニュの地の利を生かし、名もなき小さな村を訪ねる旅にどっぷりはまる。フランスの小さな村の美しさに魅了され、「パリだけではないフランスの美しさを伝えたい」と、訪ねた村々をブログで紹介。みずみずしい写真と住んでいる人間ならではの視点で人気を呼んでいる。著書に『フランスの小さな村を旅してみよう』『フランスの花の村を訪ねる』(東海教育研究所)。
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