第3回【ファッション編】植松晃士さん(ファッションプロデューサー) ~第3話~新しい自分に出会う

■没個性の落とし穴 おしゃれに挑戦するとき、多くの人が雑誌を参考すると思いますが、私はお勧めしません。なぜなら今、ファッション誌で紹介しているスタイルはどれも同じ。50代のアダルト向けの雑誌も、20代の若いママ向けの雑誌も、中身は恐ろしいほど似ています。これではあなたの個性は輝けません。
「それなら何を参考にしたらいいの?」という話になりますが、まずは、おしゃれな人が集まるエリア、例えば銀座や青山あたりで、人間ウォッチ的な“おしゃれパトロール”をしてみてください。気になるファッションをチェックしていくと、すてき情報がストックされていって、いくつかの共通点に気づきます。それをくり返していくことでセンスが磨かれるし、新しいものを取り入れるきっかけにもなるでしょう。
■変えられるものと変えられないもの “個性”とは、その人の価値観みたいなもので、変えたくても変えられない部分だと思います。その人の考え方も同様で、何十年も生きてきた人がそう簡単に変えられるものでないですよね。けれど、ビジュアルなら変えられます。お洋服を変えただけで「1日に2回も褒められた」なんてこともあるように、
ビジュアルが変われば周りの対応が変わり、おのずと自分の意識が変わる。それがやがて自信につながって、いつもは言えないようなこと言えたり、いつもはできないようなことができてしまったり、あなたの生き方そのものが変わってくる。こうした変化が新しい自分への始まりのような気がします。 だから、ケチ心でお買いものをしなかったら、それはとてもおろか。お洋服はラッピングのようなもので、誰も自分自身を新聞紙なんかで包みたくありませんよね。新聞紙の中なんて誰も見たがらないけれど、とてもすてきなラッピングでリボンがかかっていると開けたくなるでしょう。ケチっている場合ではないのです。

きれいなお花は誰かが見つけてくれたら持ち帰ってくれるし、花瓶に入れて飾ってくれる。ドライフラワーとして大切にしてくれかもしれない。人どころか虫やハチだって寄ってくるかも。けれど雑草は踏みつけられてしまうだけ。
自分自身がきれいなお花になれば、新しい出会いや展開が待っているのです。名づけて“花とミツバチ作戦!”。簡単でしょ。だって自己投資するだけで解決できるのだから(笑)。
【今日のまとめ】ビジュアルを変えると、
あなた自身の生き方を変えられる!―取材を終えて 独創的な美的感性で、数々の女性を若々しく美しく変身させてきた植松晃士さん。その人の人生を明るく照らしてくれるようなコーディネートは、見る者の期待を裏切りません。そんな植松さん自身の個性とは、思ったことをすぐ口に出してしまうところだとか。鋭い指摘を織り交ぜた的確なアドバイスは、植松さんの素直な“個性”だから成せる技かもしれません。「新しい自分に気づけば、毎日が豊かになりますよ」。ストレートな物言いの背景には、一歩踏み出せない女性たちの背中を押してくれる優しさが隠されているように思います。
さて、「白熱! 個性論」第3回は“個性”と深いかかりのある “ファッション”をテーマにインタビュー。植松さん流“個性論”では、おしゃれをフル活用した前向きな生き方を提案してくれました。自分の個性は変えられないからこそ、変えられるファッションを追求することで可能性が広がり、新しい自分に出会える。外見を整えるファッションを利用して、自身の個性とどう向き合うかは自分次第のようです。すべてがポジティブに展開する“花とミツバチ作戦”(第3話)、試す価値ありそうですね。
【公式HP】
http://www.anthonyred.com/index.php【公式ブログ:植松晃士のわくわくKoji Diary】
http://ameblo.jp/uematsu-koji/ (構成:狭間由恵)