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子どものこれから
将棋×子育てのイイ関係 女流棋士
中倉彰子
第9回 将棋教室に通わせた親のリアルな声(下)
好きこそ物の上手なれ
 前回に引き続いて、将棋教室に子どもを通わせている保護者の声を紹介しましょう。
 「将棋をするときだけは姿勢よく座っていると思います」と話すのは、小学2年生のBくんのお母さんです。親としては「普段もちゃんとしてほしい」というのが本音ですよね(笑)。でもまずは、対局中だけでもピシッと姿勢がよくなれば、将棋以外の時間だってそうなっていく可能性は大! まずは第一歩です。

 他に、「息子(娘)の楽しみで将棋教室に来ています」といううれしい声が多いのも事実です。実は、親が子どもにやらせたくて無理やり子どもをつれてくるというケースはほとんどありません。教室に来なくても家で楽しめるボードゲームをわざわざ習いにやってくる子どもたちは、それだけ将棋が好きで、「いろんな人と対局をしてみたい!」「戦法やテクニックをもっと知りたい!」というやる気にあふれています。教室で毎月書いてもらう目標カードにも、「次は◯級を目指す」「詰将棋プリントを15枚解く!」など具体的で、その熱意が十分に伝わってきます。中には「静かにする!」という授業中の態度を戒めているものもありますが(笑)。

 最初は「興味はあるけれど難しそう」と言っていた親子が、入門講座に参加して、「将棋パズル」や「王様おにごっこ」といった簡単なゲームからやってみると、これが「意外に楽しかった!」なんてことも。親子で本将棋にはまっていくケースも珍しくないのです。

イラスト:高野優


 現在、私の将棋教室では、5歳から小学校低学年までのお子さんが一番多く通ってくれています。少しでも長く続けてほしいところですが、高学年になると塾に押されていまい、優先順位は下がってしまうというのが現実のようです。将棋は塾やそろばん、英語のように学校の科目に直結するものではありませんが、「集中力」「考える力」「礼儀作法」「自主性」「世代を超えたコミュニケーション」……と将棋体験を通じて期待できる要素はさまざま。楽しさの中から人間形成の土台づくりができる習い事といえるのではないでしょうか?

昨年の8月にスタートした連載『将棋×子育てのイイ関係』も、いよいよ次が最終回です。お楽しみに!(編集部)
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【なかくらあきこ・たかのゆう】
★文/なかくら・あきこ★東京都出身。女流二段。株式会社いつつ代表取締役。6歳から将棋を始める。1991、92年の女流アマ名人で連続優勝を果たし、94年に高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。その後、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会を務めるなどメディアで幅広く活躍。2007年に公益社団法人日本女子プロ将棋協会へ移籍。15年3月に現役を引退し、同年10月に株式会社いつつを設立。将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開し、お母さん向けの講演なども行う。将棋入門教材「はじめての将棋手引帖」の制作や、絵本『しょうぎのくにのだいぼうけん』(講談社)も出版。

★絵/たかの・ゆう★北海道出身。育児漫画家・絵本作家。NHK教育テレビにて『土よう親じかん』(2008年4月~2009年3月)、『となりの子育て』(2009年4月~2011年3月)の司会を務め、子育て世代から支持が厚い。『よっつめの約束』(主婦の友社)など著書は約40冊に上り、台湾や韓国などでも翻訳本が発売されている。また、マンガを描きながら話をするという独自のスタイルで、育児をテーマにした講演会を全国で開催。2015年には、特定非営利活動法人日本マザーズ協会が主催する「第8回ベストマザー賞2015・文芸部門」を受賞。
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