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美しいくらし
わたしの仕事道具 江戸文化研究家
安原眞琴
第4回 時間旅行を楽しめる羅針盤

イラスト:高尾斉



 江戸中期の町並みが描かれた江戸全図の復刻版(古地図)を手に入れたのが、約20年前。“古地図で老舗食べ歩き”をテーマにしたカルチャースクールの講座を依頼されたのがきっかけです。江戸時代の文学や文化を研究対象にしているとはいえ、それまで古地図を基点に東京の町の全体像を意識したことはありませんでした。ところが、講座の資料として用意した古地図を片手に実際に歩いてみると、現代の建物が連なる町並みの中にも昔の面影を見つけることがあって、その面白さを実感。これまで文学を通して学んでいた江戸を、人々が暮らした場に目を向けながら、歩いて考証するようになったのです。

 江戸の人にとって、この地図は生活に根ざした必需品。現代のスマートフォンの地図アプリと用途はなんら変わりません。当時の地図を利用することで、私たちは現存する道路や水路、お寺、由来する地名など、江戸の人と同じような気持ちでたどることができる。時間層に埋もれた町の歴史や風景が浮かび上がる感覚を味わえるのです。時間旅行の羅針盤がこの古地図。東京という町の成り立ちを教えてくれる道具です。

(構成:狭間由恵)

☆安原眞琴さんの著書&関連記事☆

 ※WEB連載原稿に加筆してまとめた単行本『東京おいしい老舗散歩』を好評発売中です。江戸や吉原文化の研究者である安原眞琴さんが、東京の老舗12店をセレクト。名店の味とともに、四季折々の路地裏散歩が楽しめる、12ヵ月のおすすめ散歩コースを紹介してくれます。町歩きの魅力が詰まった一冊をぜひご覧ください。
 WEB連載東京ぶらり老舗散歩はこちら。本の見どころは、新刊ナビ・新刊『東京おいしい老舗散歩』の魅力はココ!をどうぞ。

☆安原さんと歩くツアー「江戸のお月見散歩(谷中編)」を9月24日(月)に開催!☆

 青雲寺(花見寺)、本行寺(月見寺)、浄光寺(雪見寺)と、「雪月花の寺」と呼ばれた3つの寺をめぐり、ちょうどこの日、年に一度の「へちま加持祈祷」が開催される浄名院へ。最後は国の有形文化材に指定された建物の「はん亭」で串揚げランチを堪能します。この機会に、お月見の風情が感じられる老舗散歩を楽しみましょう。ツアーの詳細とお申し込みはこちら→https://yanaka-shinise-sampo.peatix.com/ 


【イラストレーター:高尾 斉(たかお・ひとし)】
1951年島根県生まれ。Web、PR誌、会員誌、雑誌等などのイラストやデザインを手がける。趣味はベランダガーデニング、下手なフットサル。
[ホームページ]http://hitpen.net/
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【やすはら・まこと】
1967年東京都生まれ。文学博士。専門は日本の中世・近世の文学、美術、文化、女性史。吉原文化の最後の継承者を5年間取材したドキュメンタリー映画「最後の吉原芸者 四代目みな子姐さん―吉原最後の証言記録―」を2013年に発表。立教大学・法政大学・大正大学・東武カルチュアスクールなどで講師を務め、天台宗総合研究センター、日本時代劇研究所などの研究員でもある。NHKカルチャーラジオ「歴史再発見 芸者が支えた江戸の芸」を2016年に担当。著書に『「扇の草子」の研究――遊びの芸文』(ぺりかん社)、『超初心者のための落語入門』(主婦と生活社)、『東京の老舗を食べる』(亜紀書房)などがある。
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