× close

お問い合せ

かもめの本棚に関するお問い合せは、下記メールアドレスで受けつけております。
kamome@tokaiedu.co.jp

かもめの本棚 online
トップページ かもめの本棚とは コンテンツ一覧 イベント・キャンペーン 新刊・既刊案内 お問い合せ
きれいをつくる
100歳までハイヒール 編集部Yの
体験奮闘記?
第8回 ウォーキングは全身運動
 「歩く」という行為は、生後1年目ぐらいから毎日かかさずしていること。それなのに、「歩き方」を学んだことはなかったし、「美しい歩き方」がどんなものかを考えたこともありませんでした。知らないことばかりで戸惑いながらも、Y編集部の挑戦は続きます。

前ではなく後ろが大事

 筋力トレーニングで腹筋の重要性を思い知らされたところで、ようやくウォーキング練習です。といっても、まずはハイヒールを履かない状態で歩き方の基本を学びます。足の置き方と体重移動を練習した後は、「後ろ足の使い方」。「足を1歩出したときに大切なのは、実は後ろ足なんですよ」。松尾さんの意外なひとことに、「えっ! 前足じゃないんですか?」と戸惑う私。「最初の1歩は軽く前に出すだけ。このとき後ろ足のお尻に力を入れ、膝の後ろと足の甲をしっかり伸ばして、親指の付け根で床を蹴るようにしてください。そうすると自然に足が前に出ます。歩くことはその繰り返しです」

 後ろ足に力を入れるなんて考えたこともありません。そのせいか、力を入れすぎて上半身が不安定になり、よろよろと情けない歩き方になってしまいました。「それは腹筋が入っていないからですよ」と言われて反省。腹筋のこと、頭からすっかり抜け落ちていました。

体も頭も硬すぎる

 後ろ足の使い方を教えてもらった後は、上半身の矯正です。このときに注意するのが、肩甲骨を体の中心に向かってぐっと寄せたままで肩の力を抜き、顔を上げて2、3m先の一点に視線を定めること。「首から胸元にかけてのデコルテを開いて笑顔で歩けば、女性としての魅力がいっそう引き立ちますよ」と松尾さんに言われて、一気にモチベーションが上がります!
 肩甲骨を寄せた状態を維持するために、後ろで手を組み、強制的に肩甲骨を寄せて歩いたのですが、もともと体が硬いせいか、このポーズをとるのもひと苦労。それでも、女子力アップを目指して練習あるのみです。そんな私に、「腰が反り気味です。腹筋が入っていませんよ」との指摘が。しまった! また忘れていました。1つのことしか考えられないこの硬い頭もどうにかしたい。

ハイヒール効果はあったのか

久しぶりに購入したハイヒール。かかとの高さは7cm
 最後に腕の振りを教えてもらい、歩き方の練習が一段落。ついにハイヒールウォーキングの時間です。買ったばかりのハイヒールを履いて、今まで教えてもらった歩き方を実践するのです。
 でも、「習ったことを何一つまともにできていないのに、ハイヒールを履いていいのでしょうか?」と自信喪失気味の私。「大丈夫。最初からすいすい歩ける人はいませんから」と松尾さんに元気づけられ、ハイヒールを履いて立ってみました。きりっとした気持ちになり、やる気が高まってきます。

 「やっぱりハイヒールには気持ちをアゲる魔法がある!?」。なんて喜んでいたのも束の間、7cmヒールに慣れていないためにますます足元が危うくなってしまいました。「つま先は心持ち外側に広げて歩くと安定しますよ」と言われ、そのとおりに歩いているつもりなのに、なぜか内股状態に。こうなると足をくじきやすくなり危険なのだそうです。
 「腹筋が入っていないため、体が不安定になっています。それを立て直すために足の外側に力が入り、つま先が中に入ってしまうのです」。腹筋に意識を向けつつ、足先を開いて歩くと、思ったよりスムーズに進むことができました。少しずつではありますが、腹筋を入れながら歩く感覚がつかめてきたようです。
 しかし腕の振り方では大苦戦。「腕を大きく振ると颯爽感が出ます」とアドバイスを受けたので、そのとおりに腕を振ろうとすると足を出すタイミングがわからなくなり、最初の1歩がなかなか出ません。その結果、同じ側の腕と足が同時に出てしまったり、力が入りすぎてロボットのようにぎくしゃくした動きになってしまったり。教えてもらった動きに体がまるでついていけず、もどかしい気持ちでいっぱいです。

颯爽とは歩けなかったけど
 悪戦苦闘しているうちに、約2時間のレッスンも終わりに近づいてきました。いよいよ集大成です。
「腹筋を入れ、肩甲骨を寄せて顔を上げてください。後ろ足の膝をぐっと伸ばし、手を後ろに引く。これらを意識して歩いてみてください。笑顔を忘れずにね」と促され、最後のウォーキングです。今まで教えてもらったことが頭の中でぐるぐる回っていて、整理されていません。それでも、「美しく歩きたい」一心で頑張りました。

 結果は写真のとおりです。笑顔を見せる余裕などまるでなく、腕は横に固定(!)されているみたい。腹筋をしっかり入れていたかと聞かれると、今一つ自信がありません。それでも最初のビデオよりはきれいに歩けた、かな? 颯爽と歩けるようになるまでは、まだまだトレーニングが必要だということはわかりました。

 この2時間のレッスンで感じたのは、ウォーキングは全身運動だということ。体全体を使って筋肉の動きを意識しながら歩いたのは、生まれて初めて。「この歩き方を続けていると体が引き締まって、ウエストや足首が細くなるんですよ」という松尾さんの言葉に、これからも毎日練習を頑張ろうと自らに誓いました。


 初めて知ることばかりで新しい発見の連続だったウォーキング講座。松尾さんのわかりやすい説明と丁寧な指導のおかげで、なんとかハイヒールを履いて歩くことができました。
――と、編集部に帰ってここまでの経緯を編集長に報告したところ、ニヤリと笑いながら私に言ったのです。「せっかくだから、ウォーキングショーも出てみたらいいんじゃない?」。実は、12月某日に開かれる日本ソワサンタンウォーキング協会の設立6周年記念&クリスマスパーティで、受講生が日ごろの練習の成果を披露する場があるそうなのです。「エッー、無理ですよ。2時間しか習っていないんですよー」。悲鳴に似た私の声などお構いなし。松尾さんも「ほかの生徒さんの刺激にもなります」なんて笑顔で薦めます。
 ということで次回・最終回は、無謀にもYがウォーキングショーに参加した様子をお伝えします。どうなることやら……。


(構成: 編集部Y)

【日本ソワサンタンウォーキング協会オフィシャルサイト】
http://www.60ans-walk.com/
ページの先頭へもどる
【編集部Y】
「かもめの本棚」編集部員。長年ハイヒールへの憧れを胸に秘めつつ、おばさん街道まっしぐらの日々を過ごしていたが、松尾多惠子さんへの取材をきっかけに、ハイヒールウォーキングに挑戦することになった。現在、ハイヒール再デビューに向けてトレーニング中。
新刊案内