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きれいをつくる
100歳までハイヒール 日本ソワサンタンウォーキング協会代表
松尾多惠子
第2回 まずは健康な体づくりから
 ハイヒールを履きこなすためにまず必要なこと、それは健康な体づくりです。ちょっと意外ですが、なぜそれが必要なのか、どんなことをするのか、についてお話をうかがいます。

筋力トレーニングが基本

写真提供: 日本ソワサンタンウォーキング協会
 憧れのハイヒールを美しく履きこなしたいと思う女性は、決して少なくないと思います。おしゃれをしてハイヒールを履くと背筋も伸びて、自然と女性らしく歩くことを意識するはずです。一方でハイヒールは、足や腰、膝のトラブルの原因の一つと言われ続けてきました。

 しかし、これは誤解です。ハイヒール自体が悪いわけではありません。筋力がついていない体で足に合っていないハイヒールを履き、間違った歩き方をすることでトラブルが発生するのです。ハイヒールはかかとが高く華奢な作りをしているので、普通の靴に比べるとどうしても不安定になりがちです。このため安定して履きこなすためには、筋肉を鍛えることがまず必要です。歩き方のコツだけを学んでも、正しく歩くことはできないのです。

 そこで筋力トレーニングによって体づくりをします。特にインナーマッスルと足、足の指が大切です。インナーマッスルとは体の奥にある筋肉のこと。たとえば骨盤の周りにある大腰筋は背骨と足の骨をつなぐ筋肉です。年をとるとよくつまずきやすくなるといいますが、それは大腰筋が弱くなっているから。ここを鍛えてしっかり歩ける体をつくります。また、ハイヒールは指先により強い負荷がかかるため、足と足の指の筋力が重要。この筋力が弱くなると外反母趾などのトラブルが起こりやすくなります。

歩き方の基本はどんな靴でも同じ

写真提供: 日本ソワサンタンウォーキング協会
 ハイヒールウォーキングというと特殊な技術が必要ではないかと思うかもしれませんが、基本の歩き方はどんな靴を履いても同じです。「歩く」とは、筋肉を使い姿勢を維持しながら重心移動をして進むことです。特に「正しい姿勢」を保つことが重要になります。姿勢がよくないと、腰や膝などに余計な負担がかかり痛みが出やすくなります。


生活の中で正しいウォーキングを実践
 トレーニングですから、毎日の積み重ねが大切です。といっても決められた練習量があるわけではありません。ウォーキングスクールのいいところは、普段の生活の中で学んだことをすぐに実践できる点ですね。レッスン場から駅までの道も練習場になります。自宅では、テレビを見ながら、お風呂に入りながら、といったながら運動をおすすめします。無理をしないで細く長く続けていくと、体は確実に変わっていきます。

 レッスンの目的は、ハイヒールウォーキングを学ぶことですが、そこに至るまでには、まず健康な体づくりをすることがとても重要です。しっかりとした筋力をつけ、きちんとした姿勢をとれるような健康な体になって初めて、ハイヒールを履いて美しくトラブルなく歩けるようになるのです。

 松尾さんは去年、日本抗加齢医学会分科会の「第8回 見た目のアンチエイジング研究会」のセミナーで、ハイヒールの歩き方についての講演を行いました。医師の中にもハイヒールウォーキングへの理解が少しずつ広がっている手応えを感じているそうです。次回は、歩き方と同じくらい大切な靴の選び方について紹介します。

(構成・正岡淑子)

【日本ソワサンタンウォーキング協会オフィシャルサイト】
http://www.60ans-walk.com/
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【まつお・たえこ】
1950年北海道生まれ。青山学院大学フランス文学科卒業。在学中にミスワールド東京代表に選ばれ全国大会で入賞し、モデルとして雑誌やファッションショーを経験。その後、渡仏し、フランスマダムの姿勢・立ち居ふるまいのエレガンスに魅了される。モデル時代より今日まで30年以上にわたって、日々の暮らしの中で実践し続けてきたウォーキングの技術を誰でも簡単に身につけてもらえるよう体系化し、動作マナーやハイヒールの履きこなし方を採り入れた独自のウォーキングメソッドを確立。2009年、日本初のハイヒールウォーキングを提唱する、一般社団法人日本ソワサンタンウォーキング協会を立ち上げる。人生100年時代の新しいライフスタイルの提案、普及に努めている。
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