新宿から西武新宿線で約15分。野方駅すぐにある「旅の食堂ととら亭」は、旅先で出会った世界各国の料理を旅のメニューとして提供するレストラン。日本人の口に合うようにアレンジはせず、現地で自分たちが食べた“感動の味”を再現することにこだわっている。
ポーランドの「ピエロギ」。ひき肉、キノコソテー、ポテトとチーズ、豆、さらにはフルーツのコンポートを入れたデザートバージョンまで、さまざまな具を入れて包む
――6月下旬の取材旅行で訪れたのは、ポーランド、スロバキア、チェコ。この3カ国を旅先にしたのには、何か目当ての料理があったのでしょうか? 実は僕たち、ずっとギョウザを追いかけているんです。ギョウザというとまず中国を思い浮かべる人も多いと思いますが、小麦粉に水を加えて薄く伸ばした皮に肉やエビ、野菜などの具を入れて包んだ料理は、世界各国に存在しています。ポーランドにも、ロシアから伝わった「ピエロギ」という庶民の料理として根づいたギョウザがあって、現地では専門店もあります。中の具も多彩で、甘いジャムが入ったデザートのようなものまである。それを確かめるのが、今回の旅の目玉でした。

厚めのもっちりした皮でポテトを包み、茹で上げたスロバキアの「ピロヒー」