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きれいをつくる
100歳までハイヒール 編集部Yの
体験奮闘記?
第7回 腹筋に始まり腹筋に終わる
 理想とするハイヒール美人にはほど遠い自分の歩き姿を直視した編集部Y。「ハイヒールを履きこなすためには、まず体を鍛える必要があります」という松尾さんのアドバイスに従い、いよいよレッスン開始です。でも、足だけでなく上半身を強くする筋力トレーニングは、一見簡単そうに見えるのに結構ハード。運動不足気味のYにとっては「こんなはずじゃなかった」の連続です……。

つま先立ちに苦戦するなんて

 自分の“真の姿”を認識した後は、いよいよレッスン開始! まずはハイヒールを脱いで筋力トレーニングです。足首の関節、足指、太ももの内側、肩甲骨を鍛え、歩くために必要な筋力をつけるための方法を教えてもらいました。特に印象的だったのが、つま先立ち。かかとをぴったり合わせたまま、つま先を少し開いてお尻に力を入れ、つま先立ちをします。このとき注意するのが、「親指の付け根を意識しつつ5本の指にしっかり体重を乗せること」。
 つま先立ちなら、と軽い気持ちでやってみたのですが、あれっ? うまくできません。まず、「かかとをつけたまま、つま先立ちをする」というのが難しいのです。何回挑戦しても、どうしてもかかとが離れてしまいます。さらに、足指すべてに体重をかける感覚が初めてだということに気づきました。全部の指に力を入れようとすると、薬指や小指がグラグラして安定感がありません。指に体重をかけたことがないので耐える力がないようです。
 悪戦苦闘する私を見て、「腹筋を使うことが大切。おなかに力を入れると足への負担も減りますよ」と松尾さんからアドバイス。確かに腹筋を使うと安定してきました。かかとを高く上げることは、ハイヒールを履いた状態とほぼ同じ。足指の力も大切だけど、腹筋を使わないと身体が安定しにくいことも実感できました。

立ち姿に難アリ

 筋力トレーニングの後はウォーキング練習です。「でも、その前に“正しい姿勢”を確認しましょう」と松尾さん。早速、壁に体をくっつけて立つ“壁立ち”をしたのですが、ここでも「頭が下がり、前屈みになっている」ことを指摘されてしまいました。「腰も反り気味なのも問題ですね。腰が反りすぎていると上半身の体重が腰にかかってしまい、腰痛の原因になる可能性があります」。これを解決するのもやはり腹筋です。腰を痛めないためにも、おなかにグッと力を入れました。


腹筋はツライよ

 レッスン中、松尾さんから最も多く言われたのが、「腹筋は入っていますか?」という言葉。「歩くのに腹筋が必要なの?」と意外に感じましたが、「とにかくすべての基本は腹筋です。筋力トレーニングでも、歩く練習でも、もちろんハイヒールで歩いているときも、おなかに力を入れないと動きは安定しません」と力説します。「腹筋を入れることによって、背骨と足の骨をつなぐ大腰筋と上半身を支える脊柱起立筋が自然と鍛えられ、いつまでも若々しく背筋を伸ばして歩き続けることができるようになるのです。大腰筋を鍛えれば100歳までハイヒールを履けますよ!」

 ところが、「腹筋を入れた状態」を維持するのは思ったより難しいのです。腹筋を気にするあまり、無意識のうちに息を止めたままで歩こうとしていた私。う~ん、苦しい……。そんな私を見て、「呼吸は楽にしていいんですよ」と優しく言ってくれた松尾さん。でも、呼吸を楽にするとおなかも楽な状態になってしまう。。。「ちょっときつめスカートやパンツをはくときって、最初は息を止めておなかを引っ込め、その後はおなかに力を入れ続けているでしょう」と言われて、「あ、それなら経験あります」と納得。とはいえ、油断するとついつい忘れてしまいます。「意識することなく、腹筋を入れ続けることなんてできるんですか?」と弱気になる私に、松尾さんは「必ずできます」と力強く励ましてくださいました。

 筋力トレーニングは、普段あまり使っていなかった部分を刺激するものばかり。上手にできたかどうかを別にすれば、体を動かす充実感がありました。「毎日続けることが大切です」という松尾さんの言葉を守っていこう、と秘かに決意したY。次回はいよいよウォーキング練習! でも、“腹筋入れ”が課題になりそうな予感です。

(構成: 編集部Y)

【日本ソワサンタンウォーキング協会オフィシャルサイト】
http://www.60ans-walk.com/
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【編集部Y】
「かもめの本棚」編集部員。長年ハイヒールへの憧れを胸に秘めつつ、おばさん街道まっしぐらの日々を過ごしていたが、松尾多惠子さんへの取材をきっかけに、ハイヒールウォーキングに挑戦することになった。現在、ハイヒール再デビューに向けてトレーニング中。
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