アール・ド・ヴィーヴルの極意 フランスの美しい村を訪ねて
新刊『フランスの美しい村を歩く』の著者でトラベル・ジャーナリストの寺田直子さんによるトークイベントが、4月16日、17日に開催されました。これは、伊勢丹新宿店本館を中心に昨年から開催されているイベント「ボンジュール・フランス」の一環。また、16日の夕方には原宿にあるデサントショップ東京ブックスでもトークイベントが開かれ、フランスや美しい村々に興味を持つ人たちで賑わいました。
※「かもめの本棚」の新刊(『フランスの美しい村を歩く』が好評発売中です(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)。WEB連載「いつか訪ねたい世界の美しい村」はこちらをご覧ください。著者・寺田直子さんとフランス観光開発機構在日代表のフレデリック・マゼンクさんの対談記事はこちらです。
伊勢丹新宿店本館のトークイベントはフランスファンで大賑わいの会場の一角で
美食やファッションなどフランスの魅力を広く紹介することを目的に、在日フランス関連団体やフランスの企業が中心となり、伊勢丹新宿店を中心に昨年から開催されている「ボンジュール・フランス」。会場の伊勢丹新宿店本館6階の催事場は「フランスウィーク」として、ハムやソーセージ、テリーヌなどの食肉加工品やパン、チーズ、ワイン、それにスイーツなどのブースがキラ星のごとく並び、マルシェに迷い込んだかのような雰囲気です。
4月16日は土曜とあって、フランスのグルメ目当ての人たちで会場は大にぎわい。11時から始まった寺田さんのトークイベントは、「アール・ド・ヴィーヴルの極意 フランスの美しい村を訪ねて」がテーマです。アール・ド・ヴィーヴルとは、ゆっくり食を楽しんだり、生活の中の美を見つけたり学んだり……といったフランス式生活の美学。新刊の中でも、ミディ・ピレネー地方の村、カルンナックの風情を伝えるキーワードとして登場しています。

トゥレット・シュル・ルー
「フランスの美しい村に行ったことがある方は?」と、寺田さんの問いかけで始まったトークイベント。“スミレの村”として新刊でも紹介されているトゥレット・シュル・ルーを訪ねたという女性がいて、早速、村々に可憐な美しさを添える花の話題で盛り上がりました。一方、「人口2000人以下で都市化されておらず、歴史的遺物を活用して村おこしに積極的……」など、「フランスの最も美しい村」協会に認定されるための厳しい条件を説明するくだりでは、懸命にメモをとる男性の姿も目立ちました。

フランス人にも人気のサン・シル・ラポピー
寺田さんは、新刊に掲載しているサン・シル・ラポピーやコンク、グルドンといった村々の絶景を写真で紹介。伝統料理からミシュラン級まで楽しめる村のグルメや、ボルドー、ブルゴーニュ、アルザスといったワインの名産地にある村の話題になると、聴衆の皆さんはよりいっそう真剣な表情に。日本から現地のホテルや鉄道を予約する方法や、アクティブに村々を周るレンタカー活用術など、旅のプロはらではの視点からフランスの美しい村を堪能するワザも披露。「Bon Voyage!」の言葉とともに、「ぜひ、フランスの美しい村の魅力を発見する旅に出かけてください」と締めくくりました。

グルメも村巡りの楽しみ
その後、夕方からは、原宿デサントショップ東京ブックスで、「フランスの美しい村を歩く」をテーマにトークイベントが開かれました。伊勢丹のフランス展から寺田さんが購入してきた焼き立てのマドレーヌを味わいながらのスタート。「村を訪ねたら何を楽しみたい?」と寺田さんが問いかけると、会場からは「ワイン!」との声が。リクヴィールやエギスハイムなどアルザスワインの名産地を紹介すると、食い入るようにモニターに魅入っていました。1時間半のトークでは、オートワールやカルダヤックなど、新刊には載っていない村も紹介。寺田さんは「村ごとに異なる個性を楽しむのも、美しい村めぐりの醍醐味です」と話しました。

デサントショップ東京ブックスでのトークイベント
終了後は、本書を手に聴衆の方々が寺田さんを囲んで、にわかサイン会に。この秋から冬にかけて旅行を計画しているという女性は、「交通は不便になるものの、シーズンオフならではの村の楽しみ方なども知ることができてよかったです」と笑顔で話してくれました。
いよいよ始まるゴールデウイーク。外に出るのもいいけれど、新刊『フランスの美しい村を歩く』を読みながら、のんびりアームチェアトラベラーを決め込むのもまた楽しいかもしれませんよ。
(構成:編集部)
【寺田直子さんのブログ「ハッピー・トラベルデイズ」】
http://naoterada.exblog.jp/