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食べるしあわせ
ととら亭のギョーザ裏話 「旅の食堂ととら亭」店主
久保えーじ
第2回 ジョージアの「ヒンカリ」 

ととら亭のヒンカリ



 麺類の調理はゆで方が命。芯が残っても、のびてもNGなのはご存じのとおりです。実はギョーザも同じで、包んだ具にしっかり火を通し、かつ、ほどよい皮の食感を残すには、正確なゆで時間が求められます。
 ヒンカリは、ととら亭で紹介した各国のギョーザの中でもサイズがいちばん大きいものでした。ゆで時間はなんと15分! それでも位置づけは前菜ですから、僕がお客さまからご注文をいただいている最中に厨房にいる智子へサインを送り、彼女がすぐにゆで始めるという前倒しオペレーションで提供していました。
 厳しかったのは、ちょっとした時差で同じ注文を連続で受けてしまった場合。ととら亭のコンロには4つの火口しかありません。一度ゆで始めた鍋に追加することはできないので、結果としてはお客さまを少々お待たせすることになってしまいました。専門店でないと、こうした料理は難しいですね。


ジョージアで食べたヒンカリ
……ジョージア取材の目玉といえばギョーザのヒンカリです。隣国にもかかわらず、先に回ったアゼルバイジャンのダシュバラやギューザとは全くの別物。大きさは茶巾寿司くらいあり、コシの強い厚手の皮で、ウシとブタの合挽きや、ジャガイモとチーズ、ソテーしたスパイシーなキノコなど、さまざまな具を包んだ食べ応えのある一品です。
(久保えーじ著『世界まるごとギョーザの旅』より)



※WEB連載原稿に加筆してまとめた単行本『世界まるごとギョーザの旅』が絶賛発売中です(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)。
WEB連載「世界まるごとギョーザの旅」はこちらをご覧ください。


【「旅の食堂ととら亭」のホームページアドレス】
http://www.totora.jp/
※『世界まるごとギョーザの旅』の出版を記念して、東京・中野区野方にある「旅の食堂ととら亭」で《世界のギョーザ特集》を期間限定で実施中。 2017年4月21日~6月中旬(予定)の期間中、スロバキア・韓国・アゼルバイジャンの3種類のギョーザが“旅のメニュー”として登場します。
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【くぼ・えーじ】
1963年神奈川県横浜市生まれ。ITベンチャー、商業施設の運営会社を経て独立。「旅の食堂ととら亭」代表取締まられ役兼ホール兼皿洗い。20歳のころからオートバイで国内を旅し、30歳からはバックパッカーに転身。いつかはリッチな旅がしたいと常に夢見ているが、いまだ実現していない。特技は強面の入国審査官などの制服組から笑いを取ること。妻・智子(ともこ)は1970年群馬県高崎市生まれ。食品成分分析会社、求人誌営業を経て料理業界へ転身。フランス料理、ドイツ料理のレストランで修業し、旅の料理人となる。見かけは地味だが、スリルとサスペンスに満ちたジリ貧の旅を好む。特技は世界中どこでも押し通す日本語を使った値切り。
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