こんにちは! 広報宣伝担当カモメのるーです。今回は、2025年6月27日に「渋谷のおうちギャラリー&キッチンスタジオ」(東京・渋谷区)で開催したブックイベント「おいしい味噌知るトーク」をレポートします。講師は、好評既刊『にっぽん味噌蔵めぐり』の著者で、実践料理研究家・みそ探訪家の岩木みさきさん。日本の伝統調味料である味噌に魅せられて全国各地の味噌蔵を探訪している岩木さんが、著書で紹介した全50蔵の中から5蔵の味噌をセレクト。味噌の基礎知識や味噌蔵めぐりのエピソードトークのほか、食べ比べ体験やオリジナル中華料理の試食など、味噌の奥深い世界を味わい尽くした2時間となりました。
講師の岩木みさきさん
ブックイベント「おいしい味噌知るトーク」は、参加者12人限定の特別企画。金曜の夜18時30分からのイベント開始なので、仕事帰りにも参加しやすく、少人数のアットホームな雰囲気で味噌の世界を堪能できるとあって、キャンセル待ちが出るほどの人気だったんだ。今回はどんな方々とお会いできるのかな? るーが待ちきれなくて早々に会場に到着すると、すでにテーブルには5種類の味噌が並んだプレートがセッティングされていました。少しずつ色が違うけれど、味はどうなのかな? こっそり味見をしてみたい気持ちを押さえつつ参加者の皆さんをお迎えして、ようやく待ちに待ったイベントのスタートです。

5種類すべて木桶仕込みの生味噌
最初に、講師を務める岩木みさきさんが、味噌蔵めぐりのきっかけなどを交えながら自己紹介。料理家として日本の伝統調味料の一つである味噌をきちんと学びたいと思い、全国各地の味噌蔵を訪ね始めたという岩木さん。その記録をまとめた著書『にっぽん味噌蔵めぐり』を2024年に出版した後も味噌蔵めぐりは続いていて、2026年の春には10年目を迎えるそうです。すごいな~。
「これまでに私が訪ねた110カ所以上の味噌蔵の中で、ぜひ今、味わってほしい味噌を5種類用意しました。まずは味を確かめてみてください」。岩木さんの声がけに1種類ずつ口にすると……。「なんてクリーミーで優しい味!」「甘さとコクがあっておいしい」「ナッツのような香り」「濃厚でリッチな味わい」「お野菜につけて食べてみたい!」などなど、想像以上の味のバリエーションに参加者から思わず声が漏れました。

岩木さんの特製オリジナル中華料理
よくよく観察してみると、味や色だけでなく、つやつやしていたり、ねっとりしていたりと、テクスチャー(質感)もそれぞれ違います。皆の驚いた顔を見渡して、岩木さんはにっこり。「ほとんどの味噌は大豆と麹と塩の3つでできていますが、麹の種類、量、塩の配合、熟成期間などが複雑に絡み合って、味や色、香りなどの違いが生まれるんですよ」と、図表を提示しながら味噌の基本をわかりやすくレクチャーしてくれました。
味噌の味と香りに刺激されて、るーのおなかが鳴り始めたころ、岩木さんのオリジナル中華料理の盛られたお皿の登場です。試食メニューとして岩木さんが考案してくれたのは、夏にぴったりの「チョレギサラダの冷汁」や、麦味噌を使ったまろやかな味の「白い麻婆豆腐」、隠し味に味噌のうま味を効かせた「中華たきこみごはん」など全6品。味噌といえばお味噌汁をイメージする人も多いと思うけれど、アイデア次第でいろんな料理に使えるんだね。「このお菓子には本当に味噌が使われているの?」と声が上がった「レモンクリームタルト」の甘味とコクの立役者は、なんと京都の白味噌なのだそう! 洋菓子と味噌が違和感なく溶け合って風味を醸しています。岩木さんの著書『にっぽん味噌蔵めぐり』には、和食だけでなく洋食やエスニック、デザートのレシピも紹介されているから、さっそくおうちでも作ってみようっと。

関連書籍『にっぽん醬油蔵めぐり』(高橋万太郎著)をはじめとする、かもめの本棚の書籍の展示販売も実施しました
「どこで、誰が、どのような環境で造っているのかを知り、造り手の思いやこだわりを理解すると、味噌の味わいや感じ方も変わってきます。私が日本各地の味噌蔵を訪ね歩いている理由もそこにあります」と岩木さん。確かに、味噌の造り手のこだわりや素顔のエピソードを教えてもらいながら料理を口に運ぶと、おいしい料理がさらにおいしく感じられるから不思議~。
岩木さんの熱い味噌トークを聞きながら試食をしているうちに、会場はすっかり和やかな雰囲気に。参加者の中には手造り味噌に挑戦したり、麹の勉強を始めたり、中には岩木さんの著書を片手に味噌蔵探訪をしているという人も。参加者それぞれの味噌活の話題と情報交換に盛り上がりました。
あっという間に楽しい時間は過ぎていき、最後に岩木さんが「自分の好奇心と勉強のために全国の味噌蔵をめぐって発信してきたことが、皆さんの食や旅の楽しみにもつながっているのだと実感できて、とてもうれしく思いました。これからもコツコツと味噌蔵めぐりを続けていくので、皆さんもお気に入りの味噌を見つけるだけでなく、味噌蔵にも足を運んでみてください」と締めくくってイベントは終了しました。
ちなみに、岩木さんの「推し味噌」はまだまだたくさんあるとのこと。次の機会をぜひ楽しみにしていてくださいね!(おわり)
【岩木みさきのみそ探訪記】
https://misotan.jp/【渋谷のおうちギャラリー&キッチンスタジオ】
https://capeanne-shibuya.com/
定価2200円(税込)
好評既刊『にっぽん味噌蔵めぐり』
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日本の伝統調味料である味噌に魅せられ、全国各地の味噌蔵を探訪している料理研究家が、これまでに訪れた100カ所以上の中から厳選した50蔵を紹介。自ら足を運んだからこそ見えてきた造り手の素顔と多彩で味わい深い味噌の魅力をひもとく一冊です。各蔵のおすすめ味噌のほか、味噌蔵めぐりがもっと楽しくなるバラエティー豊かなレシピも収録! ぜひ味噌選びの参考にしてください。
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