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今回のイチオシ記事は・・・
漢方外来に行ってみた! 編集部Yの
漢方外来体験記
第1回 自覚症状があったら漢方外来へ
 待ちに待った春。「新しいことを始めよう!」といつもならはりきってしまう編集部Yですが……このところなぜか体調が優れない。かかりつけの病院に行っても「風邪ですね〜」と軽くいなされるばかりです。これって歳のせい? いや、もしかすると不治の病? このもやもやした私の悩みを解決してくれるところはないかしら。西洋医学で答えが見つからないのであれば……そうだ、漢方だ!!
 というわけで、神奈川県伊勢原市にある東海大学医学部付属病院へ。4月に「かもめの本棚」から刊行した『わが家の漢方百科』の著者であり、同病院の東洋医学科で漢方外来を担当する新井信教授と、同書で“つぼ”の監修をした高士将典鍼灸師に相談することにしました。


行くタイミングがわからない

 漢方外来に行こうと思い立ってはみたものの、実は“漢方”のことをまるでわかっていない私。そこで、まず新井先生に聞いたのは、「どんなときに漢方外来を受診すればいいのでしょうか?」という疑問です。すると、「痛いところやつらい症状があったら、気軽に漢方医にかかっていいんですよ」という意外な答えを返してくれました。

 「え? 肩こりがつらいとか、風邪がなかなか治らないといった理由でかかっていいんですか!?」と驚いていると、「西洋医学と漢方とでは病気に対するアプローチが異なります。西洋医学は数値や検査結果から処方を考えますが、漢方が重視するのは患者さん自身の自覚症状なんです」と新井先生。「たとえば、胃が痛いと訴える患者さんの場合、西洋医学では胃痛の原因を検査して結果に即した治療を行うため、異常がなければ治療方法が見つからないこともありえます。一方、漢方では患者さんが訴える“胃の痛み”という不快な症状に着目し、その自覚症状を改善する処方をするのです」。
 患者にとっていちばんつらい痛みや違和感を第一に考えてくれるなんて、うれしいですね。

漢方医の探し方

 朝起きるのがおっくうなほど体調が優れないのに、検査の結果は異常なし。こんな“なんとなく不調”な今の私の状態を考えると、漢方医に診てもらうほうがいいみたい。ダンディーで笑顔がすてきな新井先生に診てもらいたいけれど、残念ながら東海大学医学部付属病院は自宅からちょっと遠いのです。どうしたら漢方に詳しいお医者さんを見つけられるのでしょうか。

 新井先生に相談すると、「日本東洋医学会が認定する専門医制度への登録が、1つの目安になりますね」とアドバイスしてくれました。登録されているのは、同医学会が実施する研修を受け、試験に合格した医師のみ。同医学会のサイト(※)から、自宅近くの漢方外来も検索できるそうです。

漢方と西洋医学、どちらも大事
 「早速、漢方外来に行ってみよう! 元気になったら温泉に行って、おいしいものをたくさん食べて……」などなど妄想でいっぱいの私に、「気をつけていただきたいことがあります」と新井先生から冷静なひと言が。「漢方にも西洋医学にも、それぞれメリットとデメリットがあります。たとえばがんを患っている場合、主に漢方でできるのはがんに伴う痛みへの対処。病変部の切除や化学療法は西洋医学を優先する必要があります」

 漢方と西洋医学の“いいとこ取り”をする考え方が大切なんですね。「日本の漢方医は西洋医学の医師免許を持っているので、どちらの知識も持っています。西洋医学的処置が必要かどうかは医師が判断してくれますから、自覚症状があってそれを治してもらいたいのであれば、漢方外来に行っていいんですよ。」と新井先生は説明してくれました。
 よかった! これまで敷居の高かった漢方外来がぐっと身近に感じられるようになりました。

※日本東洋医学会の公式ホームページ
https://www.jsom.or.jp
医師を検索する場合は下記からどうぞ。
https://www.jsom.or.jp/jsom_splist/listTop.do

東海大学医学部専門診療学系漢方医学のサイト
http://kampo.med.u-tokai.ac.jp/index.html

東海大学医学付属病院東洋医学科
http://www.fuzoku-hosp.tokai.ac.jp/service/toyo/

―次回は、新井教授から漢方外来の診療内容について教えてもらいます。

※WEB連載原稿に加筆してまとめた単行本『わが家の漢方百科』が絶賛発売中です(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)。
WEB連載「みんなの漢方教室」はこちらをご覧ください。

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【編集部Y】
「かもめの本棚」編集部員。おばさん街道まっしぐらだったが、ハイヒールウォーキング、バラの香り体験を通して、美しさを追求する楽しさを知る。今回は内なる美しさの基本となる“健康”を維持するために、漢方の謎に迫る。
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