[内容]
東京の西側、武蔵野の面影が色濃く残る緑豊かな小金井界隈で、道行く人に1杯ずつ丁寧に淹れた珈琲を飲ませてくれる小さなリヤカー屋台のお店。ここには壁も敷居もない。晴れの日も雨の日も、夏も冬も、どこまでもつながる空の下、それぞれの人たちの日常の中に「珈琲屋台 出茶屋」はある。屋台を始めて10年。そんな屋台へと続く道を丁寧に綴る。
[目次]
1 軒先を借りるということ
2 山下さん
3 銀杏おじさん
4 19歳
5 大根農家のアルバイト
6 屋台を引く
7 平林家
8 冬支度
9 西荻生活
10 神保町
11 珈琲家 香七絵さん
12 珈琲と淹れる
13 火鉢屋さん
14 枡本さん
15 雨ニモマケズ風にもマケズ
16 一期一会
17 旅
18 つながり
19 子どもたち
20 出茶屋のこれから
[鶴巻麻由子(つるまき・まゆこ)]
1979年千葉県生まれ。「珈琲屋台 出茶屋」店主。2004年に東京都小金井市に移り住む。同年、小金井市商工会が主催する「こがねい夢プラン支援事業」に応募し、リヤカーを用いた「珈琲屋台」のプランが採用される。注文ごとに豆を手挽きし、火鉢と鉄瓶で沸かした小金井の井戸水で心を込めて珈琲を淹れるスタイルで、現在は主に小金井市内3カ所に、曜日ごとにリヤカーを移動させて営業している。 |