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食べるしあわせ
ようこそマナブちゃん食堂へ 東海大学農学部名誉教授
片野 學
第2回 二度と同じメニューはできません

※この記事は、好評発売中の『頭が良くなる食生活』(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)の第6章・第7章を再構成し、その一部を書籍未掲載の写真や文章とともにまとめたものです。WEB連載「頭が良くなる食生活」はこちらをご覧ください。

撮影:新本真太郎(スタジオ サラ)
 マナブちゃん食堂の主食は、精白していない全粒の穀類と豆類からなる玄米十穀ご飯です。玄米6合に大麦・雑穀と5種類の豆を各0.5合、それに大きな紫花豆を加えて研ぎ、水はやや多めに7.3~7.5合の線まで入れ、自然海塩をスプーン1杯とヒマラヤ紅塩少々を加えて電気炊飯器にかけます。味噌汁は季節の野菜と豆腐、海藻類、キノコ類などの食材をふんだんに使い、箸が立つほどの具だくさんが特徴です。

撮影:新本真太郎(スタジオ サラ)
 曜日ごとの定番メニューは決まっていますが、冷蔵庫と冷凍庫にある食材によって調理するので二度と同じメニューはできません。





 ここで、2013年2月18日(月)のお昼ごはんをご紹介しましょう。


 18日は月曜なので「焼き魚・焼きそば」の日、焼き魚はサンマでした。マナブちゃん食堂で出される魚はサンマのほか、天然もののブリやタチウオ、サバ、サケ、マス、アジの干物など。大半はスーパーで半額になったものを買い占めて冷凍庫に入れておき、朝、人数分を解凍し始めます。

 この日は、焼きそば用の麺を使わずに日本そばを食べることにしました。南部鉄の鍋(フライパン)が熱くなってから一番搾りナタネ油を落とし、ゆでておいたそばを炒めて和風つゆを加え、すぐさま火を止めて余熱で炒めました。

秋から冬にかけては、サラダの代わりにおでんも定番になります
 その後、別のフライパンで肉類、ニンジン、タマネギ、カボチャ、ゴボウ、レンコンなどを炒め、モヤシも加え、さらにキャベツ、ハクサイ、チンゲンサイ、チンゲンサイなどの葉物を炒め、自然海塩と白コショウ、オイスターソースや有機醤油を加え、水溶き片栗粉でとろみを出してそばの上にかけ、トッピングに青のりを乗せました。


 そばの隣に仕切りと彩り用の水菜を添えて焼き上がったサンマを置き、薬味コーナーには大根おろしの代わりに自家製の酢漬けラッキョウとザーサイを添えました。さらにこの日は、和風つゆをかけて海苔と小ネギでトッピングしたひと口日本そばも付けました。


豆腐セットも定番メニューの一つでした
 このほか、サラダと果物、漬け物も定番メニューです。この日の果物は、農家の方から頂戴した無肥料・無農薬のネーブルでした。皮をむき、食べやすい大きさに切って断面を上に向け、水菜で美しく飾りました。漬け物セットの小皿には、赤カブの酢漬け、ネギ味噌、酢漬けラッキョウに自家製ショウガの味噌漬け、イリコも添えました。
    

 どうです? なかなか豪華なお昼ごはんだと思いませんか?

*食事のメニューとおでん、豆腐セットは片野先生が撮影したものです。

(構成・編集部)
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【かたの・まなぶ】
1948年東京都生まれ。東京大学農学部農業生物学科卒業後、イネの根に魅せられて大学院に進学。農学博士。食生活の実践と研究を通して、食と農の重要性を訴えている。
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