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きれいをつくる
100歳までハイヒール 日本ソワサンタンウォーキング協会代表
松尾多惠子
第1回 美しい歩き方は心も変える
 かつては、仕事で、パーティーや結婚式などの華やかな場で、そしてデートで、ハイヒールを履く機会がたくさんあったのに、気がつけばもう何年も履いていない――なんて人も多いはず。そんな時間が長く続くと、「今さらハイヒールなんて」と思ってしまうかもしれません。でも、あきらめるのはまだ早い! 「100歳までハイヒールを履いて颯爽と歩く前向きな人生を!」を理念に掲げ、ハイヒール専門のウォーキングスクールを経営する一般社団法人日本ソワサンタンウォーキング協会代表の松尾多惠子さんに、ハイヒールを履くことで女性はどう変わるのか、正しいハイヒールウォーキングの方法や靴の選び方、いくつになっても新しいことへ一歩を踏み出す大切さなどについて、5回にわたってうかがいます。

ソワサンタン(60歳)は新たな人生の始まり

 「日本ソワサンタンウォーキング協会」の「ソワサンタン」は、フランス語で60歳という意味です。私自身が60歳になる1年前の2009年、この協会を立ち上げました。若いときから、60歳になることが楽しみでした。というのも60歳は、いろいろな役割から解放され自由になる、あらためて新しい人生を始めることのできる年齢。実際にその歳を迎えて、「これからは何でもできる」とわくわくしました。60歳はシニアの1年生で、70代、80代からみれば、いちばん若いルーキー。まだ小娘です(笑)。シニア1年生だから、あらためてたくさんのことを勉強しなければという謙虚な気持ちにもなりました。今でもこの初心を忘れることなく、仕事に臨んでいます。


レッスンに通う理由は人それぞれ

写真提供: 日本ソワサンタンウォーキング協会
 かかとがつま先より7cm以上高い形の靴のことを一般的には「ハイヒール」と呼んでいます。そんな高い靴は、若い人しか履かない、なんて思っていませんか。でも私のスクールにいらっしゃるのは、主に40代から80代までの年代の方。中でも多いのは40代から50代の方ですね。スクールに通う理由はさまざまです。仕事でハイヒールを履く機会が多いのできれいに見える歩き方を知りたい、足のトラブルでハイヒールをあきらめていたけれど、結婚式に出るからまたハイヒールを履きたいという、いわゆる「ウォーキングの方法」を知りたい方だけでなく、姿勢をよくしたい、鏡に映った自分があまりにも年寄りに見えるからもっと若々しく見えるようになりたい、といった外見を変えたいと希望する方もいます。最初のレッスンでかかとの高い美しいハイヒールをお持ちになり、「このハイヒールを絶対履きたいの」という方もいれば、ハイヒールを持っていない方もいます。

 レッスンを通じて歩き方が変わっていくと、さまざまな変化が表れます。外反母趾の痛みが軽減したり、膝が痛くてサポーターなしでは歩けなかったのに必要なくなったり。中には、入院するほど深刻な腰痛を患っていたのに全快し、10cmのヒールに挑戦するまでになった方もいます。美容関係のお仕事をしている85歳の方は、レッスンに通うようになってから、ハイヒールを履いて地下鉄の階段を手すりにつかまることなく降りられるようになったそうです。周りの人からは姿勢のよさをほめられることもあり、とても喜んでいます。お肌もつやつやで表情も明るく、とてもエネルギッシュ。彼女を見ていると、私が80代になったときをイメージできます。

気持ちにも大きな変化が

写真提供: 日本ソワサンタンウォーキング協会
 レッスンでは、定期的に歩いている様子をビデオ撮影します。歩き方を客観的に見て直すポイントを確認してもらうためです。レッスンを始めたころのビデオを見ると、姿勢が悪かったり、前かがみになっていたりする方が多く、ちょっと暗いイメージを与えがちです。
 ところが練習を重ねていくうちに、姿勢を正し、デコルテ(首から胸元)を開いた堂々とした歩き方に変わってきます。歩き方に変化が現れると表情も豊かになり、おしゃれにも敏感になってきます。グループレッスンでは、一緒に学ぶ方のハイヒールやファッションに刺激を受けて服装のデザインや色がどんどん華やかになっていく方が多いですね。

 時には、婚活に成功した、仕事の幅が広がった、昇進したといったうれしい報告をいただくこともあります。もともとはハイヒールウォーキングを学ぶ場ではありますが、見た目が美しくなり、ふるまいも自信に満ちたものになると、周りの人に与える印象も変わるものなんですね。もちろんウォーキングによる効果は人によってさまざまです。でも、皆さん元気に楽しく練習に参加されています。すでに5年近く通っていらっしゃる方もいて、100歳まで共に目指していく仲間が増えています。

 体や心まで変えるほどのハイヒールウォーキング。次回は、ウォーキングを身につけるために、最初にしなければならないことを紹介します。

(構成・正岡淑子)

【日本ソワサンタンウォーキング協会オフィシャルサイト】
http://www.60ans-walk.com/
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【まつお・たえこ】
1950年北海道生まれ。青山学院大学フランス文学科卒業。在学中にミスワールド東京代表に選ばれ全国大会で入賞し、モデルとして雑誌やファッションショーを経験。その後、渡仏し、フランスマダムの姿勢・立ち居ふるまいのエレガンスに魅了される。モデル時代より今日まで30年以上にわたって、日々の暮らしの中で実践し続けてきたウォーキングの技術を誰でも簡単に身につけてもらえるよう体系化し、動作マナーやハイヒールの履きこなし方を採り入れた独自のウォーキングメソッドを確立。2009年、日本初のハイヒールウォーキングを提唱する、一般社団法人日本ソワサンタンウォーキング協会を立ち上げる。人生100年時代の新しいライフスタイルの提案、普及に努めている。
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