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石川浩司の缶コレランニング
ミュージシャン
石川浩司
第1回 これが缶コレの掟だ!(下)

 缶のコレクションを始めた当初は、地方に行く度にその地方の中小メーカーのドリンクがあった。だが、それはほとんど駆逐されてしまった。今では、国内では北海道、沖縄、あとは関西にローカルメーカーが少しあるだけで、ほとんどは会社すら無くなってしまった。
 さらに、昔は缶で売られていたものが次々とペットボトルに取って代わられ、今ではコーヒーとビール、チューハイぐらい。近い将来、もしかすると缶ドリンクというもの自体がほぼなくなってしまう可能性だってある。飲みさしのできるペットボトルの進化で、缶のメリットがほとんどないからだ。

 でも僕は、それはしょうがないと思っている。そして、人類と共にあった100年ちょいの歴史に幕を閉じたとしても、それはそれで時代を象徴する生活に密着したものとして価値はあると思う。
 そんなふうに考える人は他にもいるとみえて、最近、30年前の空き缶が1万円以上で取引されたというネットニュースもあった。とすると……僕は約2万缶持っているから2億円の資産価値があるかも!? わーい、ゴミから億万長者だっ!

缶の開け口にも歴史的変遷がある
 そこはとりあえずあまり考えまいとしてるが、今から数十年後、謎の「空き缶屋」がオープンしたらその店主の顔はあまり見ないでくだせえ……。

 まあそれはジョークとしても、本当は夢として常設の空き缶博物館を作りたい。なぜなら現在は物置にギュウギュウに缶が詰められていて、それを一堂に見るには広いスペースが必要で、自分でもその全貌を見たこともないからだ。
 誰にでも身近にあった缶ドリンク。「あぁ、これ飲んだことある!」「へぇ〜こんな変なのも売られていたんだ」「えっ、これ全部ひとりの人が飲んだの!?」と、来場者に呆れられれば本望である。

 そんな夢を持ちながら僕は日々コレクション道をウヒョヒョヒョヒョッとまい進している。
(つづく)

【石川浩司のひとりでアッハッハー】
http://ukyup.sr44.info/
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【いしかわ・こうじ】
1961年東京都にて逆子生まれ。神奈川県・群馬県育ち。現在は、2万缶におよぶ空き缶コレクション保管のために埼玉県在住。バンド「たま」にてランニング姿でパーカッション、ボーカル担当。90年に「さよなら人類」でメジャーデビュー。同曲はヒットチャート初登場1位となり、レコード大賞新人賞などを受賞。2003年に解散後はソロで「出前ライブ」などの弾き語りおよびバンド「ホルモン鉄道」「パスカルズ」などで活動中。旅行記やエッセイなどの著作も多数ある。
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