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子どものこれから
はじめまして、子どもの権利条約 早稲田大学教授
川名はつ子(監修)
第2回 第3条

イラスト:チャーリー・ノーマン






第3条 子どもにとって最善の利益を守る
 
1.子どもにかかわるすべての活動は、国や社会の、どんな人や団体によって行われるとしても、子どもにとって最もよいことをすることが、なにより最初に考えられます。

2.条約を守ると決めた国は、親または法律で決められた親に代わる人の、人としての権利や義務なども考えながら、子どもが幸せに生活するために必要な見守りや手助けがなされるように法律や社会の仕組みをつくります。

3.条約を守ると決めた国は、子どもが幸せに生きるための支援や保護を行う組織や施設に対して、子どもの安全や健康をしっかり守ります。組織や施設には、子どもの育ちを支援するにふさわしい人を必要な人数配置します。もし、子どもへの対応が適切でないときには注意や指導をします。

【条文監訳】玉村公二彦(奈良教育大学教授)



第3条 (子どもの最善の利益)

1. 子どもにかかわるすべての活動において、その活動が公的もしくは私的な社会福祉機関、裁判所、行政機関または立法機関によってなされたかどうかにかかわらず、子どもの最善の利益が第一次的に考慮される。

2. 締約国は、親、法定保護者または子どもに法的な責任を負う他の者の権利および義務を考慮しつつ、子どもに対してその福祉に必要な保護およびケアを確保することを約束し、この目的のために、あらゆる適当な立法上および行政上の措置をとる。

3. 締約国は、子どものケアまたは保護に責任を負う機関、サービスおよび施設が、とくに安全および健康の領域、職員の数および適格性、ならびに職員の適正な監督について、権限ある機関により設定された基準に従うことを確保する。

【国際教育法研究会訳】


※このWEB連載原稿に加筆してまとめた絵本『はじめまして、子どもの権利条約』が2017年3月25日に発売されました(発行:東海教育研究所、発売:東海大学出版部)。


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【かわな・はつこ】
1971年、お茶の水女子大学文教育学部卒業。博士(医学)帝京大学。社会福祉士。太平出版社編集部、帝京大学医学部助手、帝京平成短期大学福祉学科講師を経て、2003年4月から早稲田大学。専門は子ども家庭福祉(養子里親制度・障害児)。

【チャーリー・ノーマン】
1972年、国立ストックホルム美術工芸デザイン大学卒業。同大学やスウェーデン国内のデザイン学校などで、グラフィックデザインやコピーライトに関する教鞭をとるかたわら、フリーのイラストレーターとしても活躍。新聞、雑誌、広告、教育教材などに作品を提供している。子ども支援専門の国際NGO「Save the Children」がスウェーデン国内で発行した「子どもの権利条約研修テキスト」のイラストを担当。
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