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美しいくらし
フランスの小さな村を旅する 写真と文
木蓮
第6回 緑豊かなトリュフの産地【ノワイエ・シュル・スラン】


 ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地方、ヨンヌ県。この地方にはシャルドネ種のブドウから作られる白ワインが有名なシャブリ、「ヴェズレーの教会と丘」という名前でユネスコの世界遺産に登録されている美しい中世の村ヴェズレーなど見どころがたくさんあります。

 しかし、私がご紹介したいのは、シャブリから約23キロメートル、ヴェズレーから約40キロメートルの場所にある、美しい門と城壁に囲まれたノワイエ・シュル・スランという小さな村です。この村はトリュフの産地でもあり、11月になるとトリュフのマルシェが開かれることで有名です。
 スラン川に沿って続く緑豊かな散歩道が特に美しく、最初にここを訪れた4月には、さまざまなグリーンの色をまとったユーフォルビアの群生を、翌年訪れた5月末には美しいキンポウゲの花畑の中を歩くことができました。


 村の入り口にある門(La Porte Peinte)を見ながら左に曲がり、道なりに歩いていくと、夕日を浴びて黄金に輝くキンポウゲの咲く花畑が……。その美しさに見惚れていると、犬の散歩をしているマダムたちとすれ違いました。おしゃべに夢中な飼い主に退屈したのか、子犬が2匹駆け寄ってきて私の足元にじゃれついてきます。その横をジョギングしながら通り抜けていくご夫婦や、私と同じように散歩を楽しんでいる旅行者たち。


 なんともいえないのんびりした空気を感じながら、村の中心に見える教会の尖塔や可愛い家々を眺め、田舎ならではのぜいたくな時間を過ごしていると、左手の門の前に突然、ロバが現れました。どうやら人懐っこい子のようで、盛んにこちらを見ながら「なでて」とアピールしてきます。ロバ好きな私は、この村を訪れるたびにいつも彼にあいさつをしています。

 村の奥まで進んで右側に曲がると、スラン川の川岸にたどり着きました。川には小さなボートが浮いていて、それらを手入れする人たちや、釣りを楽しむ人も……。対岸にある畑からは、ときおり牛が水を飲みにおりてきて、この村の人たちの暮らしを垣間見ることができます。
 川岸にあるシャンブルドットからの眺めも最高! シャンブルドットのご主人に聞いてみると、絵を描いてみたくなるこの景色につられて、多くの画家さんたちのグループが訪れるそうです。

 さて、もし土、日曜にこの村を訪れるチャンスがあれば、ぜひLa Porte Peinteのそばにあるアンティークショップ「Le Passage Valérie Augé」を訪れてみてください。すてきなマダムによってセレクトされたアンティークや雑貨は必見! お店を出て、村の中心へと石畳を歩き始めると、ユーモラスな店の看板や通りの名前が書かれた可愛いプレートを見つけることができます。

 春先に空を見上げれば、子育てに忙しそうなツバメが空を飛び回る姿も見ることができますよ。(つづく)


★ParisからNoyers-sur-Sereinへの行き方
Bercy駅からTonnerre駅まで約1時間55分。5番のバスに乗り換え約35分(バスは1日2から3本なのでタクシーのほうがおすすめです)。乗り換えなどを考慮して合計約3時間。


★木蓮さんのブログ【フランス小さな村を旅してみよう!】
http://ameblo.jp/petit-village-france/

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【もくれん】
フランスの「おへそ」にあたるオーヴェルニュ地方の人口200人に満たない小さな村に在住する日本人女性。フランス人の夫との結婚を機に渡仏。いきなり2人のフランス人娘の母親になり悪戦苦闘だったが、生来の自由気ままな性格と、さまざまな地域に接しているオーヴェルニュの地の利を生かし、名もなき小さな村を訪ねる旅にどっぷりはまる。「パリだけではないフランスの美しさを伝えたい」と、「フランスの小さな村宣伝大使」を自負し、訪ねた村々をブログで紹介している。花にあふれる美しい村の魅力を伝えるブログは、日本でも多くのファンがいる。
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