[内容]
天下の清流・四万十川の源流に、「日本の風景」をそのまま残して、ひっそりとたたずむ山村。しかしそこには、歴史上のエピソードと雅な文化が満ち溢れ、人々は自然との共生に誇りを持って生きている。坂本龍馬ら幕末の志士たちの足跡を追うなかで、「土佐源氏」の曾孫という人物に出会った著者は、ともに歴史を遡る旅に出た――。
[目次]
第一章 脱藩の道
龍馬脱藩の道標、「土佐源氏」の足跡、ほか
第二章生きている「土佐源氏」
雲の上の町、供養と和解の演劇上演、ほか
第三章 峠を越えてきた文化
三度目の「茶や谷」、長州大工を追いかけた宮本常一、ほか
第四章 村上水軍の海
しまなみ海道をゆく、すべてが交わる島、ほか
第五章 周防大島の夕日
「常一っちゃん」の故郷、船乗りと寅さん、ほか
第六章 祭りの日
「土佐源氏」色懺悔の真実、津野山神楽、ほか
[黒田仁朗(くろだ・きみお)]
1963年、広島市生まれ。愛媛大学大学院修了。産経新聞契約記者やラジオパーソナリティー、音楽イベントプロデューサーなどでマルチに活動する傍ら、NPO法人「石鎚森の学校」理事として四国の旧遍路宿や大正期の芝居小屋を復興させるなど、伝統的な生活文化の掘り起こしと地域活性化に取り組んでいる。宗教学者・山折哲雄氏との共著に『山折哲雄の新・四国遍路』がある。 |